自覚する大切さ

ハート

周囲でも気づけるよう

うつ病の治療にあたっては、医師と患者が信頼関係を結び、その悩みを医師が受け止めたうえでサポートしていきます。それが治療のベースとなるカウンセリングの役割です。しかし、抑うつや意欲の低下などの症状により苦しんでいる時期というのは、積極的な要求をするような精神療法を行うことはありません。うつ病というのは、別の言葉では感情病とも呼ばれており、感情リズムの障害でもあるので、基本はこのリズムをいかにして自分本来のものに回復させるかというのが大切です。たいていのケースでは、自分のリズムを見失っているか、仕事や家庭の中での生活では自分のリズムで生きていけるはずがないと考えているうちに症状がではじめます。しかし、これは間違った考え方で、これを正しい方向に導くには、自分なりに自覚していくカウセンリングによる治療をしていくしかありません。そのカウンセリングにより、自分のどんな環境が悪かったのかを自覚していき変えられるようにして、さらには認知行動療法などをミックスすることも多いです。発症した時の状況を振り返り、その状況にならない工夫も治療の中で行っていきます。加えて、自分がどんな人間かを自覚できれば、仕事がハードで無理しそうな時でもブレーキをかけることができるようになります。うつ病は、本人の自覚も大事ですが、気分が充実し、意欲的に仕事をしているときには、自分のストレスになかなか気づくことができません。一緒に生活する家族が本人のストレス症状に早く気づくことは悪化させないための大切な視点になります。周囲の人から見てもわかりやすく、ストレス症状の初期段階としてあらわれるのは、食事の変化です。まず、食べるスピードが異常に速くなります。割と時間をかけて食事をしていた人でも、あっという間に片づけてしまい、噛み方が速くなります。この行動が見られた場合、本人は感じていなくてもストレスや疲労が蓄積しはじめていると推測されるので、ストレス症状の初期段階だと把握して注意を促すことが大事です。また、次にあらわれるのが、好物さえも食べる意欲がなくなってしまうということです。ラーメンが好きで週に何回も食べに行っていた人が、急に手を付けなくなったらストレスがかなり大きくなっています。当然、食欲は体調変化とともにあらわれますが、好物さえも食べる意欲を失っているのは異常です。ストレスが中期段階に突入しているので、早めに医療機関を受診させることが重要です。そして、食事量の変化だけでなく、最終段階になると食べても味がしないということが起こります。この段階まで放置するとすぐにでも入院が必要な場合もあります。なるべく初期段階で気づくことが大事で、これらを知っておくことでうつ病の発症の予防にもつながります。